共感を呼ぶビジョンに人は集まる

概要

Jenkins ユーザ・カンファレンス 2018 東京に参加し、感じたこと。

 

明確なビジョンが人を惹きつける

Jenkins ユーザ・カンファレンスで、Jenkinsの今後のロードマップについて、生みの親の川口氏のセッションを聴講した。

ユーザーにいち早く価値を提供していく必要がある現状では、CI/CDの重要性は増している。主流になりつつあるコンテナ(kubernetes)環境についても、開発・運用者が簡単な操作で利用できるようにJenkinsも対応していく。

今後、どのように進んでいきたいか、世の中にどのような影響を与えていきたいかについて熱く語る川口氏を見ていて、世界の技術者が彼の元(プロダクト)に集まってくるのに納得がいった。

何かをなしたいと思っている人は大勢いるだろうが、ぼんやりと思い描くその未来への道筋を立てて、周りの人を巻き込んでいける人は少ない。

「Jenkins」という乗り物を使って「DevOps」の荒波を快適に運航し、人々のビジネスを成功に導く。エンジニアとしては、いかに乗り心地を良くするかに注力できる。自分たちのミッションがわかりやすい。

わかりやすさは共感をうむ。独りよがりのビジョンは共感を産まず、そこに人は集まらない。

 

プロダクトに集まる人と集められた人の温度差

踏み出すこと、継続すること、成し遂げること。何事においても必要なものは、モチベーションという燃料だ。

モチベーションには内的要因、外的要因があるが、プロダクト開発者にとってはとりわけ前者が大切だと思う。 

業務委託の開発者は、時には自分が望まないプロダクトの開発に携わることもある。むしろそちらの方が多い。プロダクトに対して特別な思いを抱くことなく、プロジェクトのために集められた人たちは、プロジェクトやプロダクトのために自ら集まった「ファン」の人たちに比べて、熱意の量で差が出てしまうのは致し方ない。

ユーザーカンファレンスに集まる人たちは、プロダクト開発に携わっていなくても、そのプロダクトのビジョン(機能性・将来性)に少なからず共感しているファンといえる。ファンじゃなければ、連休中日に足を運ばないだろう。 

 

航路を示し、仲間を導く

一握りの天才や奇抜なアイデアを持っていないと、人は集まってこないのか。そうではない。愚直、稚拙と言われても自分が進んでいく道を信じ、情熱を持って語れば、賛同してくれる人たちは出てくる。

自分を信じ続けること。揺るがないこと。そのためには、足場を固めていく必要がある。このブログも、その一環となるだろう。